講師ブログ
2018年8月13日
古文, 狂言のことばをみんなで読んでみる会, 読書, 講師ブログ, 高1, 高2
知識を重ねるごとに視点がかわる
高校生の古文・漢文特化で知られる真花塾ですが、高校生の皆さんには「とにかく復習が大切」というスタンスを崩さずに指導を行っております。読解問題の場合、同じものをまた読むということに抵抗を感じる方もいます。しかし、同じ作品であっても、反復して数をこなしてくると見える世界が違ってくるのです。今回は知識と読解が合わさると、具体的にどんなメリットがあるか紹介いたします。
能楽を鑑賞してまいりました
週末は京都の地を巡り、古典の勉強を兼ねて能楽を観に出かけてきました。真花塾の代表であっても、吉川もまた古典を勉強し続けている一人です。気持ちを引き締めて、能というひと時を全身で体感してきました。今回は、不思議なことに「何か違う」感覚があることに気づきました。いつも行っている音読・高校生の皆さんへの読み聞かせで私の耳がスキルアップしたのか、能楽のセリフと意味が、まるで同時通訳するみたいに、どんどん頭の中に入ってくる感覚を味わったんです!
言葉を通して時代や景色が見えてくる
英語でも300時間「英語の音」にふれ続けていると、「英語脳」という英語思考の土台ができるといわれています。語学という側面では、英語も日本語も、もちろん古典もおなじです。ずっと動画添削を続けていること、そして音読重視の指導スタイルで、私の頭も「古典脳」に仕上がってきたのでしょうか?
いままで意味を追おうとして、すごく頑張って聞いていたセリフを聞き取ることができて、自然と時代や景色を想像することも簡単になりました。そして役者さんたちの立ち居振る舞いや言葉で、場面展開も目の前に浮かぶように想像しながらストーリーを楽しんでいる自分がいました。
ただ知識を「知っている」と「わかる」の大きな違いと言えます。
分かってくると評価は変わる
勉強に特に当てはまりますが、知識が足りていないと、何に対しても良い自己評価が持てないのが人間です。しかし、ふとしたきっかけで分かるようになると、あれだけ大嫌いだった教科や勉強そのものに愛着が生まれるようにもなりますよ^^
古典作品にも似たようなお話があります。外国から伝わってきた高麗人参(薬用人参)をやたらと使いたがる医者を、「あれは藪医者だ」と馬鹿にしていた周囲の人たち。でも高麗人参の効能が分かったとたん、今度は高麗人参を用いない医者に対して、「あれは藪医者だ」と評価を一変させたというストーリーです。
古文・漢文の読解力を鍛えたい高校生の皆さん、場面や景色が見えてくるまで、心をこめて読みこなすのも大切なことだと思いますよ。
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2018年10月21日(日)第3回狂言のことばをみんなで読んでみる会 テーマ《仏師》