講師ブログ
2018年11月14日
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分かれば納得!大学入学共通テストの受け止め方 高校生指導Q&Avol.6

真花塾は現在、動画添削をメインに、提携する塾の生徒さんの古典授業をさせていただいております。皆さまお世話になっております!
先日、現在の大学入試センター試験にかわる新しい共通テストが試験的に実施されたとのニュースがありました。昨年11月は惨憺たる結果だったようで、今年度は2回目のリベンジとも考えられます。皆様は、どのような感想を持たれたでしょうか?今回は大学入試共通テストと、今後の試験への大切なポイントについて紹介いたします。
身の周りの高校生のリアクション
私が携わる生徒さんの中にも、この大学入試共通テストを試験的に受けられるチャンスに恵まれた高校生がいます。この生徒さんの場合、問題内容は周りに見せてはいけないとの指示もあったそうで、私は実際の問題を目にすることはできませんでしたが、ネット上にはモデル問題や実際に出題された問題なども公表されています。また、これまでの形式と違うことに戸惑った高校生が顕著だとのことでした。私が直接感想を聞いた生徒さんも、不安だ、難しかった、戸惑ったと語ってくれました。
あれ?古典いけるかも?
ですが、とくに国語の古典、「いける!」という手ごたえがあった受験者も、中にはいると思います。なぜなら、すでに公立高校入試では、このような問題もよく出ているからです。特に夏休み、“高校入試問題で全国縦断”という目標を掲げ、全国の高校入試古典問題を解いた私には、この傾向は強く感じられました。
例)出題の本文内容について、生徒が複数人で意見を出し合う会話文がある。そして、そのそれぞれの見解についてまとめられた選択式の問題があり、適切なものを選ぶ。
もしかしたら高校受験を目指す中学生のほうが、かえってこんなの珍しくないという印象を受ける可能性も・・・?!
もちろん、現段階では都道府県ごとの出題傾向によります。一度、皆さまも全国の公立高校入試問題が掲載された問題集を手に取っていただけると、より明確になるのではないかと思います。
慣れない形式に苦戦する高校生
仮に中学生には簡単に思えるようなものであっても、これまで違う形式の問題ばかりに立ち向かってきた高校生はにとっては、なかなか難しく感じられたに違いありません。しかし高校生の皆さんにとっては、たしかに面食らったとは思いますが、出題内容自体、決して怖いものではありません。
そこまでの気づきにいたらず、ぱっと見たときの印象で、「いやだ」「なんでこんなのを解かないといけないんだ」「もし浪人したらこれを受けなくちゃいけないのか」と、自分を追いつめても仕方のないことですよね。とってももったいない!
では、どんな対策をすればよいのでしょうか。
基本は正しく読み取り、正しく手順を理解すること
それは日頃から「自分の意見は横に置いて、他人の意見に耳を傾けて、内容を整理しながら聞くこと」、古典の本文も「書かれていることを正確に文法的に読み取り、自分の拡大解釈はしないこと」です。
ですから、今回のケースのように、「なんでこんな問題が出るんだ!」と自分本位で物事を裁こうとする幼い思考パターンはオススメできません。これから受験生になる中高生の生徒さんは、まだ改善させられる余裕や時間があります。その練習をしていけば間に合います。
あくまで学んだ知識を活用し、解答することは奇をてらったものではありません。いかに冷静に考えられるかがポイントとなるでしょう。
ただ状況や変化が具体的に理解しにくい立場である保護者は、これまでと同じ「受験」という視野で考えてしまうと、お子様との認識のズレを起こしてしまう可能性があります。“受験は家族プレーだ”と私はいつも保護者面談で申し上げていますが、やはりこれからは、このような保護者へのフォローがより必要になってきます。不慣れなことを頑張るのはお子様だけではありません。家族の受験への理解とスクラムがあった方が、受験にはめっぽう強いのです。私は毎年「親御さんのサポートって、生徒にとってはいちばん安心して頑張れる原動力になるんだなぁ」としみじみ思っています(^^)
”家族プレー”の受験アプローチ
私は近年いつも、このようなメッセージを保護者様へ送っています。
ここ数年、すでに公立高校入試はこのように記述力はもちろん、思考力と論理力を問うものもあります。ご本人が将来、実社会で活躍なさるときには、これらの力はすでに「訓練をしているもの」とみなされる世代です。かつて「ゆとり世代」と呼ばれた若者が、社会に出ても一括りにされてしまったのと同じですね。
ただ「変な問題」と思う以上に、「こうやって、自分の意見を横に置いて、他の人の意見を読み取ってまとめあげることも大切なのだな」と視点を変えて取り組んでいただけるよう、私もこれからじっくりと時間をかけて生徒さんに向き合ってまいります。
ただ新テストについての情報をお伝えするのではなく、そう考える理由や目的をはっきりご家庭や生徒に伝えた方が、ご家庭でも応援くださる場合が多いです。
塾長先生へのアドバイス
戸惑い、焦るあまりにいら立ちを見せたり、行動が乱暴になったりしがちなのは生徒も保護者様も同じです。頑張っている受験に対して不安に感じていればこそなので、致し方ないのかもしれません。
でもそれはSOSです。そんなときこそ、それを和らげ、より上の視点や段階で物事を理解させてあげられると、塾への信頼度も増すというものです。
いま述べられている2020年の教育改革は「学校現場は10年は混乱する」と言われています。
その混乱する現場に追いやられた生徒と保護者様を、「勉強」以外の視点からも大きく包み込んであげる存在になれたらと、吉川は考えております。
いま多くの塾長先生が力を入れておられるジュニアの思考力やプログラミングなども、最終地点は「大学入試」「実社会での活躍」であると聞いております。このようなつながりを見すえて、ともに前進してまいりたいと考えております。
どうぞこれからの高校生指導についても、お気軽にお問い合わせくださいませ。これまで培った経験やスキルをフル活用して、貴塾の生徒さんをサポートいたします!